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ロレックス オーバーホール 修理 (有)友輝 全国配送対応
時計修理工房(有)友輝
ロレックス オーバーホールの対面販売とは?
日本ロレックスで治らなかった(?)ロレックス デイトジャスト
当社はセールスポイントとして”オーバーホールの対面販売”を掲げております。
これは実際にロレックスのオーバーホールを担当する人間が受付・応対・見積もりをするので、依頼内容が的確に伝わり、迅速なお見積もりと確実な作業が可能であるという事です。
当社ではお問い合わせの際に、時計の画像の他、これまでの修理/オーバーホール履歴を出来る限り詳しくお伝えいただくようお願いしております。
はっきり言って面倒な事は承知しておりますが、これにより現物を拝見する前の概算見積りを大変正確に行う事が可能となります。
この点が最も効果的に働いた症例がございましたので、詳細を紹介いたします。
時計は1994年に新品で購入されたレディースのDATE-JUST/Ref.69173です。
以下の画像はお問い合わせの段階で添付されていた、お客様がスマートフォンで撮影された画像そのものです。
お客様が現在自覚している不具合は、リューズでゼンマイを巻き上げると動き始めるが、着用していても自動巻で巻き上がらず停止してしまうとの事。
これはゼンマイが巻き上がっていたとしてもオイル切れを起こしていて歯車の動作が妨げられているか、この機種に多い症状である自動巻きローター芯の緩み、摩耗のために自動巻き上げがほぼ機能していない、といった可能性が考えられます。
いずれも5年以上オーバーホールを実施していない場合に頻発する症状です。
しかし、メールの問い合わせ段階でお知らせいただいた時計の履歴を知るにつれ、どうも違うようだという疑念を抱くようになりました。
実は今回お伝えいただいた履歴の中に実に注目すべき点がありました。
”新品購入翌年の1995年に日本ロレックスに修理依頼、その後2002年にも同社でオーバーホールを行ったものの症状改善せず現在に至っている”という点です。
2回日本ロレックスに依頼したものの、作業終了直後から停止症状が改善されていない、という事は非常に考えづらい事なのです。
それともお客様の取扱いが荒く、納品直後に湿気を混入させたりしてしまったのでしょうか?
詳細は省きますが、過去に大きな衝撃が与えられたり、湿気の混入などがあった可能性は低いと判断いたしました。
いったい何が原因なのでしょうか??
いただいた問い合わせは、時計を所有されているご本人様ではなく、夫である配偶者の方からの送信のようでした。
そこで当社から症状の確認も兼ねて、以下のようなメールを送りました。
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2度の日本ロレックスでのオーバーホール直後から停止症状が頻発していたとしますと、腕の動作そのものが標準的とされるよりもかなり不足している可能性があります。
※購入時より数十年経過した年配の方の場合、よくある症状です。
新品状態でも停止した状態から使用する場合は、最初に手巻きする事が推奨されています。
定期的なオーバーホールをしていても、経年劣化で動作持続時間は短くなってくる傾向があり、20年経過すると最大46時間が実測36〜40時間ほどになる事もあります。
こういった実際の使用状況を把握する事も重要になりますし、さらに行き違いや伝達ミスを防止する観点からも、当社では時計を実際に使用されているご本人様とのやり取りを重要視しております。
同居のご親族様に限って例外を認めておりますが、可能であれば代理の方とのやり取りは避けたいところです。
代理の場合は、口頭でも必ず一連の当社とのやり取りをご本人様にお伝えくださいますよう、お願い申し上げます。
上記条件に加えて、手巻きを併用する事が条件となりますが、当社での作業をご希望される場合はお知らせください。
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そうしましたら間もなく、以下のようなメールが届きました。
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ご指摘のように腕の動かし方が少ないのかもしれません。
今回夫に1日1回手巻きしてもらったところ、夜間は外していますが問題無く動き続けています。
もう少しこのまま様子をみて止まるようでしたら、またご連絡させてください。
有り難うございました。
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どうやら使用されているご本人様に確認していただいたようで、この点は安心いたしました。
しかし、このまま使用し続ける事が、時計とっていかに危険な行為であるかをお伝えしなければなりません。
先のメールを受け、当社から以下のようにご案内させていただきました。
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やはり巻き上げ不足だったようで安心いたしました。
しかしながら前回の作業から15年経過し、内部のオイルは完全に変質/蒸発している可能性が高いと思われます。
このような状態でもかなり正確に動作するのが良くも悪くもロレックスの特徴です。
また、手巻きすれば問題無いという事は自動巻き機構に何らかの異常が発生している可能性もございます。
その状態のまま手巻きをして使用し続け、いよいよ停止した場合には高額の修理費がかかります。
当社で実際にあった事例を解説したページがございますので、一度ご覧いただければ幸いです。
23年間オーバーホールせずに使用し続けたロレックス デイトジャスト
20年間オーバーホールせずに手巻きで無理に動作させていたロレックス サブマリーナ
もし直近でオーバーホールをされない場合は、動作させずに保管することを推奨いたします。
現状のままであれば、当社では安価(¥35,000〜¥37,000)な金額ですむ可能性もございます。
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間もなくお客様がオーバーホールのためにご来店され、実際に時計を診断した結果、これはやはり腕の運動量不足が原因だという確信を得ました。
裏蓋を開封、自動巻きユニットまでは外して各種の点検を行う見積もりの段階でほぼ判明していたのですが、完全分解を行っても部品の摩耗や異常は見当たらず、日本ロレックスでのオーバーホールは確実に行われていた事がうかがえます。
無事に当社でのオーバーホールが完了した後、お客様には「停止した状態から使用し始める場合は必ず、リューズ操作で10回ほど手巻きでゼンマイ巻き上げを行ってください。」とお伝えしましたが、この申し送りが大変重要です。
この点をお伝えしないままですと、当社での作業後も停止症状が頻発し、”やっぱり治ってない”という誤解を与えてしまうからです。
ロレックスの手巻きはどのように行うのが良いのか、当社の見解を以下のページの”Q9"で解説しております。
ロレックスの手巻きについて:Q9参照
今回のような巻き上げに関するケース以外でも、文字盤ダイヤが脱落し、本体側面に比較的浅い無数の傷、凹みが生じていた事からブレスレットと併用していたのが推測された事例↓や、
文字盤ダイヤの脱落したロレックス デイトジャスト
カレンダーディスクの15日部の爪に画像のような変形が見受けられたことから、 早送り操作を避けるべき時間帯にカレンダー合わせを行っていた可能性をお伝えしたところ、まさにその通りに使用されていた例(以下のページのQ2参照)などがありました。
ロレックスでカレンダー操作を行ってはいけない時間帯とは?
これまでの使用状況を推測して個々のお客様に合ったオーバーホール作業と使用方法などをお伝えする事が可能という点は、日本ロレックスと比較して価格以外の面で当社の利点であるといささか自負しております
オーバーホールしたにもかかわらず何度も同じ不具合が再発した結果、店頭で30〜40年は使用可能と言われて購入したロレックスだけど所詮こんなものか、もう二度と修理しない、勿論新たな購入もしないという想いを抱かれる事は避けたいのです。
お客様がそういった気持ちになる事は、ロレックスに対してのみならず、機械式時計全般、さらには時計業界にとってマイナス要素でしかありませんから。
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