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ロレックス オーバーホール 修理 (有)友輝 全国配送対応
時計修理工房(有)友輝
ロレックス サブマリーナ Ref.14060 オーバーホール
ロレックス サブマリーナ オーバーホール後の保証について
当社でのオーバーホールから3ヵ月後、突然停止してしまったロレックス・サブマリーナRef.14060です。
その原因はいったい?何らかの作業ミスでもあったのでしょうか??
Ref.14060サブマリーナには2000年ごろまで生産されていたCal.3000が搭載されていますが、このムーブメントが突然停止する原因としてはゼンマイ切れの他、もう一つ原因となる箇所が考えられます。
当社の場合、4年以内のゼンマイ切れ防止のためにオーバーホールの際はほぼ100%ゼンマイ交換する事にしておりますので、今回はもう一つの要因である、この画像に写っている箇所に原因がありそうです。
前回の画像から部品を一つ取り外したところ、問題の個所が姿を現しました。
やはり予想通りの部品が破損しています。
赤丸で囲ったU字型の箇所が左右に破断していることが確認できます。
この部品はリューズを引くとテンプ(振り子に相当する部品)外周部に接触し、テンプおよび秒針の動作を停止させる役割を担っており、秒単位まで時刻合わせを行うために必要な部品です。
真鍮を大変薄く加工した部品ですので、リューズを引くという人の手の力が加わる事で破損しやすい部品のひとつです。
この停止レバーは破損しやすい部品ではありますが、10年以上使用した個体でも破損する確率は5%以下であり、使用回数によって必ず破損するわけでもないので、オーバーホール時に異常が無い場合は交換せずに継続使用することにしております。
画像はテンプの外周に二股状の停止レバー先端が接触して、秒針が停止した状態です。
破損する際はリューズを引いた際、瞬間的に破断するらしく、破損する直前であっても目視による点検ではヒビなどの異常が確認できないのです。
そのため、運悪く破損のタイミングが訪れた場合はオーバーホール直後にもかかわらず”突然の停止”というお客様の信頼を最も損なう症例となって現れる事もあります。
こういった場合の対応として予測不可能な金属疲労による破損ではありますが、前回の作業の際に未交換だった部品ですので、部品代だけはいただく事にしております。
何より安心したのはお客様がご理解のある方で、ともすればオーバーホール後間もなくの停止という事で当社へ不信感を抱かれたとしてもおかしくない状況にもかかわらず、画像を添付して状況を説明いたしましたところ、以下のようなご返信をいただきました。
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「本当に工賃は不要なのでしょうか?
15年以上経過した部品の自然破損ですし、当方は全く構いませんので然るべき金額をご請求ください。
自らの体験から旧い車やバイクなどの修理では珍しくない事ですので」
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停止レバーの交換にあたっては、時計に関する作業の中では手間のかかる文字盤と針の脱着が必須となりますが、このような理解のあるお客様でしたら尚更工賃をいただくわけにはいきません。
お互いにとって最良の結果となった事例でした。
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