著しい湿気の混入や長時間日光にさらされる等のハードな使用状況では無かったにもかかわらず、1980~1990年代初頭のロレックスの一部モデルでは、このような文字盤塗装のひび割れが発生します。
このヒビ割れ文字盤、日本ロレックスではオーバーホールの際に交換が必須となり、このような10Pダイヤ付の場合は大変高額な費用がかかります。費用面に加え「極力生産時のオリジナルで維持したい」という場合には、日本ロレックスでのオーバーホールは断念しなければなりません。
日本ロレックスの対応は不誠実のようにも思えますが、そこには当然ながらそれなりの理由があるんです。
このような状態の場合、オーバーホール後に文字盤塗装が剥離して塗装片が針と接触したり、内部の機械に侵入する可能性があります。
日本ロレックスが文字盤交換必須でないとオーバーホールを行わないのには、上記のような理由もあるものと思われます。