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ロレックス オーバーホール 修理 (有)友輝 全国配送対応

ロレックスの相談室/Q&A TOP10


ロレックスの取扱いや日常の注意点について、お客様から寄せられた質問/相談に対する回答をまとめました。
ロレックスは本来30〜40年以上使用する事が可能ですが、不適切な取扱いにより寿命を大幅に縮めてしまう場合もあります。

相談を通じて実際の使用状況を詳細に聞き取ることにより判明した故障原因も少なくありません。
こういった問診を行わずに不具合箇所を修理しても、原因となった使用状況が変らなければ再度同じ不具合/故障が発生します。

このページが皆様のロレックスを末永くご使用いただくための手助けとなれば幸いです。

Q1:自動巻オートワインダー、使用したほうがいいの? >

A:使用する事によるデメリットもあります。

市販の個人用巻き上げ器(ワインダー)は、内部のムーブメントのオイルの状態が完璧でないと、部品の摩耗を進行させ、コンディションを悪化させる可能性があります。

製造および前回のオーバーホールから5年以上経過して内部のオイルが酸化し始まっていたり、わずかでも内部に湿気を混入させた事がある場合、オイルが変質/蒸発しています。

この状態で常時作動させるという事は”オイル切れ”の状態で部品同士がきしんで悲鳴をあげながら無理やり動作させることに他ならず、その結果、部品の摩耗を進行させるという悲劇的な事態を招きます。

時計内部のオイルは、全く使用していない状況でも4〜5年で酸化して変質・蒸発してきます。
使用していなくとも、賞味期限を過ぎたサラダオイルの色が濃くなり、味や粘度が変化するのが酸化現象で、これと同じ事が時計内部のオイルにも起こるのです。

このようなオイルが本来の役割を果たせないのは、誰が考えても明らかです。

さらに悪い事にロレックスのような高精度の部品が使用された時計は、部品が摩耗変形しつつも停止する直前まで、かなり正確な時刻を示すので、そのまま使用し続けてしまう人が後を絶たないのです。

ワインダーは、半ば強制的にゼンマイをフルパワーにしてしまう事になるので、オイルの切れた歯車/回転軸にとっては非常に大きな負荷(抵抗)となります。

例えて言えば、自転車のホイール(車輪)の軸部分の動きが悪く、全力でペダルに力を入れているのに車輪はきしんで効率よく回ってくれず、それを続けるうちに大きな負担(力)のかかったチェーンが伸びたり切れてしまう、といった状態でしょうか。

オイル切れのままワインダーを使用した結果、赤丸で囲った箇所(軸)が磨耗した歯車の画像です。

ロレックス 歯車

下の正常な軸と比較すると無数の筋状の傷が入り、凹んだように削れているのがわかります。
この歯車は非常に高価な部品ですので、このような状態になる前のオーバーホールを推奨しています。

ロレックス 歯車

Q2:カレンダーを早送りしてはいけない時間帯は? >

A:針の指示時刻によって操作してはいけない時刻帯があります。

「針が21時から午前3時を指している間は、カレンダーの早送り操作を避けてください」

この時間帯はカレンダーを送る歯車がカレンダー盤と”噛み合った”状態(画像参照)になっており、ここでリューズ操作による動作を加えると各歯車に無理な負荷がかかり、歯車やカレンダーディスクが欠けるといった故障につながりやすいためです。

ロレックス カレンダー

デイトナ以外のメンズモデルに搭載されているロレックスcal.3135で、23:50を再現したカレンダー送り機構部分の画像です。
角丸が早送りするための歯車、赤丸が12:00にカレンダーを自然に送る歯車ですが、両方ともカレンダー盤と噛み合っている状態にあるのがわかりますでしょうか。

ほとんどの時計では、こういった場合に操作してしまったとしても負荷を”逃がす”構造になっており、即座に破損につながる訳では無いのですが、カレンダー盤の磨耗や変形につながり易いので、この時間帯の操作を避けるに越したことはありません。

※現在時刻ではなく、停止した状態などでも時計の針が21時〜3時を指している間=”時計内部でカレンダー盤を送るために歯車が噛み合う状態になっている状態の早送り操作がNG”という事です。


カレンダー早送りの際は時計の針を6時か18時の位置にしてから行ってください。
6時でも18時でもこの位置ですとカレンダー送り歯車は噛み合っていませんので。

最も理想的なカレンダー早送り操作は以下の通りです。

例えば15日の午前9:00に合わせたい場合、まずはリューズ2段引き操作で針を6時または18時の位置まで早回しし、その後リューズ1段引きで14日までカレンダー早送り操作をします。

その後再びリューズを2段目まで引き出し、針の早回しを行って夜の12:00を過ぎてカレンダーが”15”に変わるのを確認してから、9時まで針を回して時刻合わせを終えたらリューズをねじ込みます。

カレンダー早送りで15日まで変更してから時刻合わせをすると、針が午前、午後どちらの9時になっているのかを確認しにくいため、ともすると「昼の12時にカレンダーが変わってしまう」、「次の日の朝になってもカレンダーが変わっていない」という事態に陥りがちなので、ちょっと面倒ですがこの「2段階操作」が確実です。

Q3:ロレックスは毎日動かしたほうがいいの? >

A:腕に装着しない場合、むしろ毎日動作させない事をおすすめします。

”自動巻き時計は機械モノだから常に作動させておいた方が良い”という謳い文句(自動巻ワインダーの宣伝文句??)がありますが、当社はこの考えに対して否定的な見解を持っています。

「常時作動させておかないと、機械式時計のどの構造部分へ、具体的にどのように悪影響を及ぼすのか?」という疑問に対して明確な理論に基づく回答がどこからも得られないのです。

あまり長い期間停止させておくのはともかく、1か月程度、常温で湿気の少ない環境下ならまったく悪影響は無く、むしろ常時作動させておく事の悪影響の方がよっぽど懸念されるのです。

車のエンジン設計に携わっている時計好きの方と、回転軸とオイルの関係についての話になった際、”停止状態から回転軸が動作し始める際、ごくわずかだが軸の接触面に油膜が途切れる瞬間が存在する”との話を聞いたのですが、この瞬間に限っては、常時動作させておいたほうが良い根拠とも言えます。

長くエンジンをかけずにいた車の場合、この「動作し始める瞬間」というのがもっともエンジン部品の摩耗を招くのだそうです。

ただ、私が”時計の回転軸周辺は、表面張力で停止時もほぼ常時オイルが保持されている”と伝えたところ、「あ、それならさほど悪影響無いですよ」との事でしたが。

あまり長期間(1 か月以上)使用しないとオイルが固着することも考えられますが、月2〜3回の使用でしたら、まず問題無いといえます。

現代の化学合成の時計用オイルの場合、固着するのは停止させていた事よりも、湿気や酸化でオイルの粘性が変化してしまうためでしょう。

そんな本来の役目を果たさない状態のオイルのまま、常時作動させて無理に固着を防いだとしても、更なる部品の摩耗を進行させるだけです。

むしろ固着して停止していてくれたほうが、よっぽどムーブメント(内部機械)の状態は良好である事が多いのです。

動作時間が短くなっているのに手巻きで無理に動かし続けていたり、自動巻きワインダーにずっとかけていた時計がいよいよ停止した場合、交換部品の数が非常に多くなり、結果高額の修理となる事例が非常に多くなっております。

下の画像はオイル切れのまま長期間使用していたため、中心軸がえぐれたように磨耗してしまったロレックスの歯車です。

ロレックス cal.3135 歯車

ROLEX Cal.3135 歯車

こちらが磨耗していない正常な歯車です。

Q4:ロレックスのブレス/コマ調整、これでいいの? >

A:ロレックスのブレス/コマ調整は6時側と12時側のコマ数を同じにしてはいけません。


ロレックス ブレス 調整

お客様が量販店でお買い求めになったというRef.16570のエクスプローラーUですが、このように6時側と12時側のコマが同数(6コマ)ですと、時計を装着した際に手首の真ん中で落ち着かず、6時方向へ片寄りがちとなり、どうにも”納まりの悪い”装着感となります。

量販店の店頭でブレスのサイズ調整をしたらしいのですが、ロレックスを販売するにはちょっと知識不足かな、と。

この状態のブレスですが、コマ数のバランスの他にもう一つ問題点があります。

クラスプ(三つ折れ、バックル)部分にバネ棒の位置を変えて長さの微調整をする部分があるのですが、ここが一番短いところにセットされていました。

この位置ですと、手首周りが変化して「少し緩いな」と感じた際に微調整出来ないのです。
さらに、クラスプの遊びが大きくなり、パカパカ開いてどうにも”落ち着かない”状態となります。
逆に一番外側で固定されている場合、遊びは無くなりますが、やはり微調整が不可能です。

そこで、6時側のコマを1コマ抜いてしまい、クラスプの真ん中あたりでバネ棒を固定して、トータルではこれまでと同じ長さとするようにセットしました。

時計本体の3時と9時の部分を指で挟んで持って、ブレスが下に吊り下がる形で見て、クラスプが時計本体と平行になるのが理想的なコマ配置です。

ロレックス ブレス 調整

お客様はもう10年以上もこの状態でしたので、納まりの悪い状態に慣れてしまっていたのですが「あぁっ、ぜんぜん違います。ピッタリです!」と喜んでくださいました。

この不適切なコマ調整、販売店の店員さんがこういった要領を知らずに、長さだけ安易に合わせた可能性が大きいと思われますが、ちょっとうがった見方をしちゃいますと、本来ならば、時側を1コマ抜かねばならないのは判っちゃいるものの、クラスプで縮めるという、ラクで早い”方法を採ったのではないかという事です。

量販店ですと、人件費等の関係から、接客に掛けられる時間も自ずと制約があり、コマ詰めにあまり時間を割いていられない事情も理解出来るだけに、ちょっと複雑な気分です・・

Q5:ロレックスの裏蓋のシールは剥がさなくて大丈夫? >

A:必ず剥がしてください。剥がさないと様々な問題が生じます。

ロレックスの裏蓋に貼られているグリーンのシールは、あくまで販売前に裏蓋に傷がつくのを防止するのと、贋作/偽物との差別化を容易にするためのもので、正規販売店では、お客様に引き渡す際に剥がすよう通達されています。

シールを貼ったまま使用するとシールの淵が徐々にはがれてきて、そこから汗やホコリが侵入します。

ロレックス 裏蓋 シール

その汗を含んだホコリが溜まったままになり、酸素の循環が行われないと保護層が形成されず、ステンレスといえどもサビが発生することがあります。
シールを貼ったまま10年使用したロレックスで、裏蓋に凹みが出来てしまうほど、サビが発生していたものもありました。

ROLEX 裏蓋 シール

画像はそこまで酷いものではありませんが、シールを貼ったまま7年間使用した状態で、剥がした後の淵でステンレスの変質が始まっていることがわかります。

未だに貼ったままになっている方は、ぜひ剥がして使用されることをお奨めいたします。

並行輸入品を扱うお店等で、お渡しの際に剥がさない理由としては以下のような事が考えられます。

●お客様のほうで剥がすと価値が下がるといった認識があり、そのままにする
●剥がした後に糊が残りますが、これが以前はかなり強力で、キズをつけずに除去するのが大変難しく、それを嫌ってそのまま販売する”

私も以前店頭の販売を手伝った際、このシールを剥がす&糊の除去を行いましたが、はっきり言って相当のテクニックが必要でした。

近年ではシールが改良されたらしく、キズをつけずに剥がしやすくなっています。

最近は全く見なくなりましたが、日本では新車のシートのビニールカバーをいつまでもつけている人が多くいました。
これも滑りやすくなり、安全面で問題があるそうです。
どうもこの感覚に似ている気がします。

Q6:リューズでゼンマイを手巻きしても秒針が動き出さないのですが?>

A:軽く振ることで動き出せば正常です。

ゼンマイを手巻きするだけで自然に動き出す事もありますが、むしろベストな状態であるほど動き出しにくいのです。
手巻き後、ちょっと振って動き始めるための振動を与えるのが正しい操作方法です。

ゼンマイ式時計は元々原理的に振り子時計と同じ構造ですので、振り子時計も最初は振り子を手で押してやらないと動き出さないのと同様とご理解ください。

ロレックスに代表される機械式時計では、振り子に相当する部品であるテンプを停止状態では中立位置になるように調整します。
振り子時計では、この中立位置に正しく調整されているからこそ最初の動き出しは振り子を手で動かしてやらないと動作し始めないのです。

実はベストな調整から部品の位置がややズレている状態だと、手巻きしただけで自然に動き出すようになります。
その状態でも実用上の問題はほぼありません。

これは振り子時計でも同様で、左右どちらかに振り子がズレていると、ゼンマイを巻いた途端に振り子が中立位置へ向かい始めて、その動きがきっかけで後は動作が持続するのです。

Q7:+5〜10秒/日の精度を0〜+3秒にして欲しい >

A:当社ではあえてそこまでの精度追求は行っておりません。

1990年代以降のロレックスであれば、工場出荷時はその精度に調整されている事も多いのですが、当社では以下の理由から行わない作業である事をご理解ください。

ロレックスに代表される機械式時計は、経年や酸化によるオイルの粘度変化、時計本体が主に使用される角度や方向の違い(重力誤差や姿勢差と呼んでいます)、衝撃や振動による外部から精度を乱す要因や、スマートフォンやタブレット端末、ノートパソコン、充電器等の電子機器から発生する電磁波で内部部品が磁性を帯びる事など、あらゆる原因で精度が簡単に変化してしまう特性をもっております。

近年特に目立つのが、電磁波の影響である磁気帯びと思われる精度不良です。
これはプラス、マイナスどちらの方向にも作用する場合がありますので厄介です。

そのため日差0〜+3秒程度に調整しますと、上記要因で仮にマイナス方向に精度が変化した場合、気づいた時には分単位の遅れが発生していて、予定の時間に間に合わない、といった事態が起こり得るのです。

仮に+15〜25秒/日・程度への精度変化があった場合でも、進みであれば日常生活において致命的な問題は発生しない、という事でもあります。

また、製造から10~15年以上経過していたり、5年ごとの定期オーバーホールが確実に行われていない場合、内部部品の経年劣化によりマイナスへの精度変化が起こる確率がより高まります。

そのため、当社では+5秒以下を狙った調整は行っていない事をご理解いただければ幸いです。

Q8:DATE JUSTなのに12:00ちょうどにカレンダーが切り替わりません >

A:11:57~12:03の間でしたら問題ありません

瞬間的に切り替わっているのでしたら内部機械の問題ではなく、単に針の取り付け方によるものなので、"DATE JUST"でも、プラスマイナス3分以内は許容範囲内といえます。

まれに12時ちょうどに切り替わる個体もありますが、ある程度”偶然の産物”であるとお考えください。

メーカーでのセッティングのように、12時ジャストチェンジにこだわりますと、分針だけを半ば強引に12時ちょうどに合わせるために、6時位置に針が表示された場合、画像のように分針と短針が1分〜1分半ほどズレている個体も見かけます。

ロレックス カレンダー

分針を12時ちょうどにしたところ、6時位置の短針がわずかにずれているのが確認できます。

12時ジャストチェンジにこだわるよりも、日本では6時における針のズレのほうに違和感を感じる方が多いため、弊社ではあえてその面を重視しております。

さらには12時チェンジを狙って針の脱着を繰り返す事により、針の緩みなどが発生しやすくなります。
針をいくらでも交換できるメーカーと異なり、針の交換を極力抑える意味もある事をご理解ください。

また、経年磨耗による内部歯車の遊び(ガタ)がある場合にも数分程度の誤差が生じやすくなります。
部品を数点交換することにより解消する事もありますが、遊びが許容範囲内である場合は部品交換を行わずに料金を押さえる事が得策と考えております。

Q9:ロレックスは毎日使用していても手巻きしたほうが良い? >

A.基本的には自動巻(腕の動き)メインで巻き上げてください。

1970年以降に生産された自動巻(PERPETUAL)ロレックスの場合、自動巻き上げ効率が非常に優れているので、手巻きは出来る限り行わずに腕の動きだけで巻き上げるのが、最も効率的で内部部品に負担のかからない使用方法です。

手巻きを頻繁に行いますと、内部の部品の摩耗や変形の原因となります。
微細な部品にとって、人間の力は大変な負担です。
無理な手巻き動作によって各部品を痛めた時計が当社に数多く依頼されております。

↓画像は5年以上オーバーホールされずオイル切れが発生していたにもかかわらず、手巻きで半ば無理やり動作させていたため、ロレックスの自動巻きの動作の要となる切替車が破損していた例です。

ロレックス 切替車

下の正常な切替車と比較すると、白丸で囲った12時付近の孔が削られて拡がっているのが確認できます。
この歯車は大変高価な部品のひとつです。

ROLEX 切替車

停止した状態から使用するときのみリューズで10回ほど手巻きを行い、あとは腕の動作によってゼンマイを巻き上げることを推奨しております。

極端に運動量の少ない場合は例外として、一日腕に装着していて翌朝までに停止するようであれば、自動巻き機構の不良が考えられますが、そういった症状が出ない場合は自動巻きのみでご使用ください。

毎日手巻きを行っていた場合、半ば強制的にゼンマイを巻き上げる事になるため、自動巻き機構に異常が発生していることに気づかず、いよいよ停止した際には数多くの部品が破損、磨耗しており高額の修理代となった例もございます。

何らかの機械的な異常がある場合は、時間の狂い=精度の他、夜に腕から外すと翌朝までに停止するといった持続時間に現れますので、この点にご注意ください。

Q10:普段の手入れなどで気をつける事はありますか? >

A:落とさない、ぶつけない、湿気(水気、汗)を避ける、この3つです。

お客様ご自身で行うことが出来る手入れ(作業)はあまりなく、それよりは日常の使用方法に気をつけるほうが効果的です。

落下やぶつけるといった衝撃は、ガラス破損や高価な内部部品の破損原因となる事は容易に想像が付きますが、湿気や汗は徐々にではありますが時計に深刻なダメージを与え続けるため、それらの影響が大きい6〜9月は時計の使用を控えたほうが時計の寿命を延ばすのには有効であるといえます。

画像は長年の湿気や汗の影響でサビが発生し、日本ロレックスではケース本体交換まで行わないとオーバーホール受付が不可能で、トータルで10万円をはるかに超える見積もりとなったサブマリーナの本体ケースです。

ロレックス サブマリーナ ケース サビ